<故障・修理実例>・・エンジン関係【白煙】 c4003
2006年09月24日(日) サニートラック
- 車名;ニッサン サニートラック
- 年式;H2
- 型式;R-B122
- エンジン;A12 ミッション;MT
- 型式指定;6339 類別区分;001
- 走行;5.4万`
- その他;
*故障名
エンジン白煙
*入庫時状況(赤がポイント)
排気管から白い煙がでるようになった。またエンジンのかかりも悪く,
力もないようである、とのことであった。
*修理詳細
さっそく点検したところ 確かに排気口からもくもくと白煙が出ていた。
最初は年式も古いのでエンジンが焼き付きを起こしたのではー、っと心配したが エンジン
オイルを点検したところ量も減っていなく異常を感じなかったので たぶんエンジン
載せ替えのような最悪の結果にはならないような予感がした。そしてそれはプラグの
点検で確信に変わった。#4のプラグが冷却水で濡れていたのである。原因はヘッド
ガスケットかシリンダーヘッドに またはシリンダーブロックに亀裂が入ったためと
思われたが これまでの経験からヘッドガスケットの可能性が大であると思えた。そこで
シリンダーヘッドを外してみたところ #4シリンダーと近くを通る冷却水用の通路が
ガスケットの亀裂のため導通状態になっており この部分から冷却水がシリンダー内に
入り燃焼するため 結果として排気口から大量の白煙を出したことがわかった。また
水の混入で燃焼温度がさがるのと プラグが濡れるため不完全燃焼を起こし 力不足や
エンジンのかかり不良を起こしたことも容易に想像することができた。以上のように
原因がはっきりわかったので あとはガスケットを新品に変えて組み付けを行うのだが
その前にエンジンがオーバーヒートを起こした可能性があるので シリンダー内に
スカッフィング(引っかき傷)が発生していないかとシリンダーヘッドに歪みが生じ
なかったかを確認する必要があった。幸いにしてスカッフィングは発生しておらず
シリンダーヘッドの歪も規格内であった。(このエンジンはアルミヘッドである。)
*規格*
ヘッド面の歪み 標準;0.05mm以下、限度;0.10 直定規で6ヶ所測定。
ヘッドの研削限度 0.4mm
尚 今回はガスケットの他にバルブステムシール、サーモスタット等も交換。また
ラジェーター内の洗浄も同時に行った。
*修理項目
シリンダーヘッドガスケット取替。
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