<故障・修理実例>・・エンジン関係【始動不良】 c1020
2008年10月12日(日) キャンター
- 車名;三菱 キャンター2トン
- 年式;S62
- 型式;D-FE305B
- エンジン;4D32 ミッション;MT
- 型式指定; 類別区分;
- 走行;
- その他;
*故障名
エンジン始動不良(ギヤ鳴り)
*入庫時状況(赤がポイント)
最近、エンジンがかかりづらくなった。”ギァー”っという音がするので
ギヤがうまく噛み合っていなようだ、とのTELがあった。
*修理詳細
車検の時期が来ていたので 車検整備を進めながらエンジン始動不良の点検も
行った。
セルモーターを取り外してみるとピニオンギヤに磨耗が見られた。また 相手側である、
リングギヤにも磨耗が見られたのでトランスミッションを降ろすことにした。ミッションを
取り外し、フライホイールのリングギヤを見ると ギヤの半分近くが摩滅してしまっていた。
エンジン始動不良の原因はセルモーターのピニオンギヤとフライホイール側のリングギヤ双方が
長年の使用により磨耗したため ギヤの噛みあわせが時々不良になり
”エンジンがかからない”に至ったことに間違いはなかった。
このエンジンのリングギヤはフライホイールにヤキバメで取り付けてあるタイプなので
リングギヤのみを取り替えることにした。リングギヤの取り外しはガスバーナーで熱して
金属の熱膨張を利用する方法もあるが 今回はリングギヤの何箇所かにサンダーで切り込みを
入れたところ 簡単なショックを与えることで取り外すことができた。取り付けはヤキバメの
部分をきれいにしたあと、新品のリングギヤを置き、リングの内側を加熱すると簡単に
フライホイール側に収まった。あとは軽くショックを与え、ギヤを落ち着かせた。加熱する
ときにリングギヤの歯の部分に直接バーナーの炎を当てないよう注意する必要がある。(材質が
変化するので)
*修理項目
セルモーター&フライホイールのリングギヤ取替。
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