＜故障・修理実例＞・・異音・振動【ブレーキ】 a4002
2007年01月28日(日） ワゴンＲ
- 車名；スズキ ワゴンＲ
- 年式；H12
- 型式；GF-MC11S
- エンジン；F6A ミッション；AT
- 型式指定；9202 類別区分；139
- 走行；6.5万㌔
- その他；
＊故障名
ブレーキ時の異常振動
＊入庫時状況（赤がポイント）
車検で入庫した車だが 引取り時から気になっていたのが ブレーキを
踏んだときにペダルに伝わってくる異常振動。いわゆるブレーキジャダーと言われる
現象である。特に６０キロ走行ぐらいからのブレーキ時、一番大きく感じられた。
ただ 日中は連絡がつかないお客様のため 勝手に修理をすることができないので
車検整備の作業を先に進めることにした。
ブレーキジャダーの原因は 一般的にはローターの偏磨耗が原因と考えられており
ローターと出来ればパッドも新品に替えれば ほとんどのジャダーが収まることを
これまでの経験からわかっていた。そこで夜に電話をして部品交換をお客様に勧めた
のだが お客様としては慣れているためか「こんなもんじゃないの？」ということで
あまり交換の必要性は感じておられないようであった。（もちろん車検費用が高くなる
ことも考えてのことだと思いますが・・）確かに足元に振動があるだけでブレーキ力が
落ちて安全性が損なわれるわけではないのだが プロの整備士としてはこのような
フィーリングのまま納車するのは忍びなかったし またちょうどこの時期に部品の
方で”キャンペーン”があったので お客様には絶好の機会と思え、いつもは
あまり強引な売込みをしない私も 今回はつい力が入ってしまったのである。結局
パッドは厚みもまだ十分にあったので フロント左右のローターのみ交換することで
了解を得た。外したローターは通気口付き（ベンチレーテッドローター）タイプのもので
見た目にはそんなに異常な磨耗はしていなかった。ただし手でローター面をなぞって
みると必ずしも”直線的な平面”とは言えない感じがした。パッドの当たっていない
ローターの外周から比較してみると パッドの当たっているローター面は段付き磨耗をして
いたが 多分軽四のローターの磨耗限度が1.5ミリぐらいと考えると まだ厚みは十分にあると
思えた。
＊修理詳細
とにかく フロントブレーキローターを交換をしてみた。効果ははっきりしていて
ジャダーはなくなった。 ブレーキテスターで確認後 お客様に納車をした。
ブレーキジャダーの主な原因となるローターの偏磨耗。色々な研究がなされているようだが
我々現場サイドとしては傾向をつかむことでお客様にアドバイスをしていきたいと思う。
ジャダーが発生しやすいのは 車種別？、地域差？（腐食）、ブレーキ方式？、
ローターのタイプ別？等々。何か共通するものが見つかるかもしれない。
＊修理項目
フロント左右ブレーキローター取替。
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